1/19 日曜日19:00「いむいぱぴ子の歌詞について」という議題で緊急会議が開かれた。休憩含め、およそ2時間40分にも渡るロング会議の様子を、参加者達の発言が多かったものを中心に取り上げようと思う。
そして、予め言っておきたいのはこの会議は何かを決めるためでも、答え合わせをするためでも無い。一つの曲から生まれるあらゆるストーリーを紐解いてゆき、人それぞれの解釈を聞いて楽しむことが目的である。新しい考え方、捉え方を発見するのは面白いことだと思う。普段の25分〜35分のライブの中で聴く音楽とはまた違った楽しみ方をしようという狙いの元開かれた会議である。
会議は、ぱぴ子歌う→話す→質問という流れで会議は進んでいった。議長である私と参加者たちとの距離を限界まで近付けられたテーブルにはそれぞれのドリンクやフードが置かれている。飲み食い自由なとてもルーズな会議であった。
事前にアンケート調査を行い、挙げられた曲で会議で話される曲が決定した。
まずは4曲目として挙がった「ふたりぐらし」の様子を見てみよう。
「ふたりぐらし」
風呂場の床 湿ってるまだ
少し広くなった靴置き場
昨日のお酒残したままだ
何で朝からもう悲しいの薄着で寝たから風邪ひいた
空になった箱はだらしなく
溜まってきた洗濯物は
カゴから溢れ出した歯ブラシで強くこすった
知らなければ悲しくもならず
嬉しくもならずにいれたかな
また来るね 今日はもう帰るね半分だけ開いた扉に
かさばる気持ちを押し込んで
届かないとこまで落ち込んで
健常なフリであなたを待つ秘密の約束はそのまま
フライパンの端にこびりついた
心の奥の焦げ臭い匂い
私のだけは消えずに赤い口紅を派手に塗って
重ねて消えれば楽になりますか
他の男を当たってみても
それなら強がる一人暮らしまたね 遊びに来るからさ
私のパジャマを置いてっていいかな
本当のことは言えないまま
今日だけ私のふたりぐらし
議長からの話が終わると参加者たちが口を開き出した。
Kさん:本当のことってなんですか?
ぱ:タイトルからもある様に、恐らく彼女はこの男性と暮らしたいんでしょうね。だから本当のことっていうのは彼への気持ちが入ってくるかなぁ。
Tさん:これはどっちの家ですか?
ぱ:彼の家ですかね。
Tさん:彼氏の家なんですね。では1番は彼女の家で、2番は彼の家?
ぱ:え!!
T2さん:僕もそう思ってました。1番が彼女の家で、2番が彼の家だと。
Tさん:私はずっと女の家だと思っていました!
ここでアンケートを取ってみた。
1番は女の家、2番は男の家 少数
1番も2番も男の家 多数
という結果だった。
ぱ:どっちでもいけますね、これ!!(興奮)
Sさん:また来るね、今日はもう帰るね このセリフが男の人だと思ったので1番は彼女の家だと思いました。
ぱ:はぁー!!面白い!ありですね!(興奮)
T2さん:だから、映像にするなら1番は女の部屋で、2番は男の部屋というようにすると展開があって面白いなぁと思ってました。
Kさん:歯ブラシで強くこすったってのが出て行った男の歯ブラシで排水溝を磨くみたいな
T2さん:なるほど、それは女性ならではの視点ですね。
Tさん:私は、2人はもう既に一緒に暮らしていて、けれど段々と冷めてきている話だと思ってました。だから、私のパジャマを置いてっていいかなっていうのは、一応痕跡は残しておくけどもう帰らないかもしれないし、、、という感じに捉えてました。
ぱ:聴けば聴くほど色んな可能性が広がる歌ですね。すごい!!でも、こうやって複数の解釈が生まれるのが当たり前だし、それが1番いいですよね!
Hさん:私のパジャマを置いてっていいかなっていうフレーズから勝手に思ってたんですけど、この男の家には他にも女が泊まりに来ていて、その女に対する敵対心によるアピールなのかなとも思ってました。
ぱ:わーーーーー!!!!!(感動)
Tさん:たしかに、この主人公の女の子像でもまた違ってくるんだ。なんか、怖い曲だ。笑
と、「ふたりぐらし」は沢山のストーリーが展開され非常に興味深いものだった。
つづく