★★★★☆
※ネタバレ含みます。
単独公演「鏡中女優」
1人の女優の輝かしい女優時代からの転落、そして這い上がる姿を描いた物語でした。既存の曲をストーリーにどう埋め込むか、めちゃめちゃ悩みました。3ページの台本。本番前この台本を見ながら何度もセリフを繰り返し、恐らくこんなシンガーソングライターいない笑笑
起承転結、感情の起伏、ターニングポイント
希望が拓ける場所、SEのタイミング、照明、衣装、髪型、目線、仕草どれも出来るなりに意識してやりました。BGMの反応が見えて嬉しかった。時間かけて小道具も準備してよかった。台本の勝利と言って下さった三日月さんありがとう、むちゃ救われました。怖かったんです、とても。自分で書いたシナリオを自分で演じること、超怖かった!演じるまでこの物語が良作か駄作かわからないところ!歌とセリフのバランスなども気をつけた。
では、順番に振り返ってみましょう。
スタートまでのBGMは歌う女優代表「吉澤嘉代子」私のテンションを上げるためにも彼女の楽曲を使わせてもらいました。最近になってからですがとても影響を受けたアーティスト。
見よ!!私は11月にライブへ行くのだ!初めて!ひゃはー楽しみ!!!!!
ここ最近のワンマンではお馴染みになってきている私のすまし声場内アナウンスとブザーが鳴り、レディガガの「Born this way 」で入場。
●私は女優
弾き語りで新曲を歌い、華々しい女優を演出。
〜回想シーン〜
田中甘楽の自己紹介があり、生まれ育った街をみんなと振り返るために秋名ミカヅキを呼び込む。(雑な呼び方にみんなクスクスしていた)
ツインギターで●おもひで坂
ミカヅキギターで●タピオカミルクティ●空車を歌う。タピオカはミカヅキギターでしっとりバージョン、めちゃ気持ちよかった。カフェオレの歌っぽさあったよね、ミルクティに溺れました。空車はビール片手に歌ったのだが、思った以上に缶を開ける音がよかった。成功。
そして、時間は進み空がオレンジ色になる
ツインギターで●空を見上げれば
【当たり前では無い、明日が来るということ】
ここで、突然、甘楽の母親が亡くなる。父は幼い頃に家を出てしまったため甘楽は一人ぼっちになる。そして、新しい世界を見ようと街を出ることを決意、
●あの街へ
〜上京〜
甘楽は上京した。夢のある東京へ。街を歩いていると1人の男性が声を掛けてきた。某有名事務所からのスカウトだった。「女優」という仕事に魅了され甘楽は女優の道を歩むことになる。デビュー作品が思わぬヒットとなりそこからオファーが殺到。一気に有名女優へと駆け上がる。毎日がパーティの様だった。
〜休憩〜
実はこの休憩がとても大事な役割を果たす。私の持ち曲で甘楽の絶頂期を表すことが不可能だった為、休憩BGMに「でんぱ組.inc」の力を借りて皆んなにパーティ気分を味わせる手法。抜群のタイミングで「でんでんぱっしょん」を流してもらった。(BGM選択は映画「渇き。」から)
そして、黒ずくめの謎の女が週刊誌コピーを配布。(このシーン楽しかった)衣装が同じだったから分かりづらかったんですが、これは実は記者でした。甘楽ではない。従って自作自演でも無い。けれど、解釈によっては絶頂となり周りが見えなくなった甘楽に鏡から出てきた虚像女優から制裁がくだるというシチュエーションもありでしたね。
週刊誌のコピー
〜二部〜
「あの記事見た?浮気ってやばいよね」と、街の声が聞こえるシーンからスタート。すっかり仕事も減り、落ちぶれていた甘楽は「浮気ネタ」をスクープされどん底へ。雑踏が聞こえる中ミカヅキさんと共に入場。全てが悪口に聞こえると悲痛な声をあげ、ミカヅキギターの不穏な音色で●中耳炎、真っ赤な照明とミカヅキギターの救急車をイメージした効果音とのコラボで●赤い鎖。
【誤情報の拡散力の怖さ、正常な判断が出来なくなってしまう怖さ】
甘楽は浮気なんてしていなかったのだが、ガセネタを流され、信じてもらえず、夫は家を出て行ってしまう。愛する人も奪われ全てが壊されてゆく感覚に自暴自棄となる。
そのまま●ホテル街、●公園夜景
公園夜景は完全ミカヅキギターで歌った。いつも照明を青か紫にするのだが、緑にしてみた。めちゃめちゃハマった。自然の描写が多いから緑にして夜景をイメージさせる方がマッチするのかも今後は緑かな。私の曲で「水」が関連する曲は大抵生死の狭間の繊細な部分を歌うことが多いのだけど、公園夜景もまさにそう。死を彷彿とさせつつ終盤で生きることを選ぶ。
水面にはまるで鏡のように自分の姿が反射した。この死んだような瞳もボロボロな顔も本当の自分なのだと気付く。(ミカヅキ降段)
●鏡の中の人、●美しいを歌う
立ち上がろうとするも、自分だけの力では足りなかった。そこで亡くなった母を思い出す。
●契れ雲
そして、甘楽は目を覚まし始める。
ピアノへ歩み寄り、●花園を
花園歌詞
「
咲くも 散るも
水や大地
麗しく さぁ 咲き誇れ
捨てるなよ 失くすなよ
種を蒔け いつか
実るまで
」
【花が咲くためには水、大地、が必要だ】
ここで周りの人が大切だと気づく。
そんなことより初ピアノ、小学生のようなピアノでしたが、後ろ姿が凛としていて安心した。
そして希望の歌●ピンクイロサイリウムへと繋がる
【田中甘楽といむいぱぴ子】
何人か既に述べてくれているよう、ここで甘楽とぱぴ子がシンクロする。これは曲を作るときも度々やるんですけど、他人のことを歌いつつ自分と重なる瞬間、そういうのが好きなんですよね。なので今回も組み込みました。そしたら案の定泣いてしまった。実はこの部分、リハでも泣いてしまって本番いけるか?と思ってたんですけどいけませんでした。ここで、私の気持ちを溢れるまま喋り、●鏡中女優で締めました。
そして、最後のBGMは「グライド」最高の曲です。(映画「リリイシュシュのすべて」より
あ、ちなみに私の目覚ましこれです。フェードインする感じが目覚ましにぴったりですよ、おためしあれ
後段し、鳴り止まない拍手本当にありがとうの気持ちで再び戻りそのまま●スパンコールシティ ミカヅキギターで歌うのなーんまら気持ちよかった!ノレタヨネ!
そして、●生 hello to fieldで終わり
この曲は名曲って言ってくれる人が多くて嬉しい
こんな感じでした。
舞台に鏡を置いたのですが、それに気付いてくれる人が沢山いて嬉しかった。角度によっては「鏡中女優」しっかり見えたと思います。
写真頂いた!
髪型も、いつも髪切ったら報告しちゃうけど今回は我慢した。この二着の衣装だって、5月くらいにもう買ってあって、すぐ着たかったけどこの日のために封印してた。ピアノも秘密にしておいたし!色々我慢した!笑
そして、終演後に配りそびれた(悲しすぎる)プリントです
取り急ぎ忘れないうちに本編振り返りました。